ライトタックル

東シナ海の水平線を眺めて、大海原に同化する。
まるで流木のように海の真ん中を流れて、竿を振る。
これが、外海でのシーカヤックフィッシングの醍醐味なのだ。
時には、イルカの群れが現れたり、ザトウクジラと出逢うことさえある。
何が起きてもおかしくない、夢のフィールドが広がっている加計呂麻島。

この日も、信じられないドラマがあった。
ジグを投げ込んだ瞬間、魚の当たり、同時にドラグが鳴りっ放し。
ヴァイヴレーション系の引きなのでGTじゃない。10kg超えている。手応えはキハダマグロ?
こちらは、PE1号のライトタックル。魚とケンカしたら、切られるリスクが高まるだけ。
とにかく持久戦しか勝ち目が無いと判断。
魚がカヤックを引っ張って、カヤックがあっち向き、こっち向き。
笑っちゃうぐらい、引っ張られた。

約20分ぐらいすると、リールが巻け始める。
あとは、こちらに優先権があり、じっくり引き寄せてくる。すると、シルバーの魚体が浮き上がってきた。
カマスサワラだ。しかも、デカイ。
鋭い歯がある魚ので、ネットも食い破られるから、頭を魚バサミで抑え込み。尾ビレにロープを巻きつけて確保。

強引にカヤックに引っ張り上げて、この美味しい13kgの魚を持ち帰ったのだった。