御蔵島から加計呂麻島に戻り、連日ゲストと一緒にツアーに出ています。
6月末から7月上旬にかけて、けっこう予約が多いのです・・・
ゲストに何故この季節に?とお聞きするとほとんどの方が
「梅雨明けが奄美のベストシーズンだと聞いたので。」とお答えします。
「こりゃいかん。」本当の事を知ってもらわねば。という訳で記事にしました。
梅雨明け前後の奄美の様子
例年、奄美では6月25日から7月1日ぐらいに梅雨明け宣言されます。
年によっては7月10日近い場合もありました。
今年も線状降水帯による豪雨災害がありましたが、6月の奄美一月分の降水量は、とんでもない
水量になります。
雨が多いということは、 川の水が海に流れ込んで海が濁るとお考えください。
つまり、一年で一番降水量が多い6月が一番海の透明度が下がる季節となります。
そんな梅雨時期の直後、海の透明度が良いと考えにくいですよね?
おおよそ海の透明度
6月〜7月上旬、海の透明度10~15m
10月〜11月、海の透明度25~35m
シュノーケリングに最適な浅い珊瑚礁域は茶色く濁り、沖合まで広範囲で透明度が悪い状態です↓
恐怖、南西の風
雨の影響で海が濁る季節に加えて、梅雨が明けた後、しばらく南西の風が強く吹きます。
しかも、毎日、毎日、風向きは南西。
加計呂麻島の特に美しいポイントはカケロマの外洋サイドに多くあります。
その外洋サイドは、南西の風が吹くとほぼ行けなくなってしまいます。
この南西の風が次第に南東に変化するのですが、おおよそ九州の梅雨が明ける頃。
7月15日頃から南西の風が弱まり、南東方向で落ち着き始めます。
待ち遠しい南東の風
南東の風が吹き始めると、いよいよベストシーズンに入り始めます。
南東の風向きは、加計呂麻島の外洋にある美しいポイントへアプローチしやすくなります。
とは言え、まだ透明度は良くない季節ですが、幼魚が多く海の中は活性が高い季節なんです。
そして、南東の風向きは11月頃まで続き、特に10月から11月に年間最高透明度になる事が多いです。
なので、一年で一番海が美しいのは10月〜11月なのです。
秋に再び来島すべし
先日までお越しのゲストに「ぜひ10月11月の加計呂麻島を見てほしいです。」
と繰り返しお伝えしています。
全く海の色も透明感も違う、別の島とさえ感じるほど美しいからです。
秋の奄美を知らない方は、是非本当のベストシーズンを体験しにいらして下さい。
※11月になると北西の風に傾いてきますが、南西より多くのポイントへアプローチできます。